コロニアルの塗装の前に知っておきたい3つのポイントとは?特徴と費用も解説!
コロニアルとは住宅の屋根として広く採用されている屋根材の種類でありスレートとも呼ばれます。
コロニアルはセメントからできているため、定期的に塗替えが必要な屋根の1つです。ただし、コロニアルの塗替えの際にはほかの屋根材とは異なる注意点があり、塗替えによって逆に雨漏りの原因になることも。
そこで今回は定期的なメンテナンスを必要とするコロニアルの特徴や塗装する前に知っておきたいポイントから費用まで徹底解説いたします。
コロニアルとは?塗替はなぜ必要?
コロニアルは、一部ハウスメーカーの住宅でも標準装備されている屋根材でもあり、普及率はガルバリウムに次ぎ約30%(※1)と言われています。そんなコロニアルはそもそもどのような屋根でなぜ塗替えが必要なのでしょうか?
コロニアルとは
コロニアルとはケイミュー株式会社より販売されている屋根材で、現在はコロニアル・グラッサという性能が更に上がった種類も販売されています。
日本瓦やガルバリウムよりも耐久年数は劣りますが、コロニアルも耐久年数は20~30年であり、費用も他の屋根材に比べ安価であることからコストパフォーマンスがよく人気があります。
また軽いことから屋根に太陽光を載せる際にも住宅に負担がかかりにくいといったことでも人気です。
※1出典:フラット35住宅使用実態調査報告(平成29年度)|住宅金融機構
コロニアルの塗替え目安は10年
コロニアルはセメントを材料とし加工されており、表面は塗料にておおわれています。そのため表面の塗料が劣化することによって、苔やカビ、ひび割れなどの劣化症状が現れやすく、約10年経過すると劣化症状が出てくると言われています。
また劣化症状が進行すると中のセメントが雨水を吸い耐久度が下がることにより雨漏りなどの原因にもなります。症状が進行すると塗替えでは対応できず屋根材の交換や下地の交換まで行う必要があり、症状が出てきた時点で早めの塗替えが必要です。
コロニアルのメリット・デメリットとは?
ここではコロニアルの具体的なメリットデメリットを説明します。
コロニアルのメリット
- 安く経済的
- デザインや種類が豊富
- ハウスメーカーから工務店まで取り扱われている
- 軽いため建物にかかる負担が少なく、耐震性に優れている
コロニアルは色や種類まで豊富にあるため、住宅のデザインに合わせて選ぶことができます。そして取扱い業者が多いことから、取り寄せやすく業社も扱い慣れているためトラブルが起きにくいとも言えます。
更に、コロニアルは軽量であることから、太陽光を屋根にのせる際にも屋根の重量を軽くすることができるため建物の負担も軽く、地震の際も倒壊しにくいといったメリットもあります。
コロニアルのデメリット
- 苔やカビ、サビなどの汚れがつきやすい
- ひびが入りやすく割れやすい
- 定期的なメンテナンスが必要
日本瓦などに比べてコケや錆などの汚れが出やすく、症状は放置することで更に悪化し、ひび割れや雨漏りなどの状態がおこることも。そのため、定期的に塗替えのメンテナンスが必要である屋根です。
放置してはいけない?コロニアル屋の塗替えサインとは?
メンテナンスのサインと言われる症状を紹介します。屋根は見えにくい場所ではありますが、劣化の症状が出ていないかチェックすることが大切です。
色褪せや塗装の剥がれ
塗膜の劣化が進むと色褪せや塗装の剥がれがおき、中のセメントが雨風にさらされることになります。特に塗膜の剥がれが激しい場合は、塗替えの際に塗膜を全て剥がす作業も必要となり、塗替えの単価が高くなる傾向にあります。
また雨漏りなどで屋根内部まで影響が及んでいる可能性もあり、その場合は塗替えだけでなく屋根を交換する「はき替え」なども検討する必要があるかもしれません。
苔や錆汚れ
苔汚れや塗膜の劣化により錆汚れなどが付きやすくなります。汚れがある場合は、塗替えの際は高圧洗浄でしっかり汚れや錆などを落としてから塗り替える必要があります。
汚れや錆の状態が酷いほど下処理に手間がかかり、こちらも作業単価が高くなる傾向にあります。
ひび割れ・反り
塗膜の劣化により、コロニアルの内部のセメントが雨水を吸収します。そのため、コロニアルが膨張や乾燥を繰り替えしたり気温の変化などによってひび割れや反りが生じます。
つまりひび割れや反りが起きている時点で、塗膜の劣化がおきている証拠でありこのままでは雨漏りや屋根内部への影響が起きる可能性があるので、早めのメンテナンスが必要になります。
コロニアルを塗装する前に知っておきたい3つのポイント
ここでは実際にコロニアルを塗りかえる前に知っておきたいポイントを3つ紹介します。業者任せにせず、しっかり確認をして施工してもらいましょう。
汚れがおちつつ、屋根を傷つけない高圧洗浄
コロニアルは苔や錆などの汚れが付きやすいため、塗替えの際はまずこの汚れをきちんと取り除くことが必要です。
高圧洗浄は圧を掛け過ぎてもコロニアルに負担がかかり破損しやすくなるので、圧を調整しながら洗浄すること、また落ちにくい場合はケレンなど手作業での除去作業が必要です。
下地はしっかり塗られているか
洗浄同様下地でコロニアルの塗替えはほぼ決まると言えます。しっかり汚れを落として乾燥させたあとに、専用の下地をしっかり塗り込みます。コロニアルはセメントでできているため、下地がしみ込みやすく下地が染込まなくなるまでしっかり塗り重ねることが必要です。
洗浄と下塗りなどの下処理がしっかり行われているかどうかで、塗替え後の耐久年数は大幅に変わります。
縁切りは行われているか
縁切りとはコロニアルが重なっている部分の隙間を専用の道具で確保する作業のことです。塗料を塗り重ねることで、本来コロニアル同士のある間の隙間がふさがれ、雨の日にコロニアルの下に入り込んだ雨水が排出できず、屋根内部に雨水が入り込み雨漏りの原因となるのです。
そのため、コロニアルの塗替えの際は縁切りは必須であり、専用の道具で塗替え後に隙間を確保するか、最初に「タスペーサー」という材料をコロニアルの間に挿しこんで塗替えを行う方法もあります。
コロニアル屋根塗替えの相場とは?
コロニアルの塗替えの費用の相場は屋根の状態と塗料の種類によって変わります。屋根の状態は個別差があるため平均的な状態として種類での費用の差は以下の通りです。
塗料 | 耐久年数 | 費用相場 |
シリコン塗料 | 10~15年 | 18~25万 |
フッ素塗料 | 15~20年 | 35~45万 |
遮熱塗料 | 15~20年 | 35~45万 |
断熱塗料 | 15~20年 | 35~60万 |
※平均的な住宅の広さとして屋根の広さを100㎡と仮定し計算
シリコンよりもランクの低い塗料もありますが、あまり主流ではないため記載していません。現在はコロニアルも遮熱の性能が上がっていますが、まだ古いタイプのコロニアルの場合は外気温が内部に影響しやすいため遮熱や断熱塗料を塗ることで、効果を感じやすくなります。
まとめ
コロニアルはデザインも豊富で軽くコストパフォーマンスがよいことから、多くの住宅で普及している屋根材です。
コロニアルを塗替える際に知っておくべきポイントは以下の3つ。
- 高圧洗浄で汚れをしっかり落とす
- 下地をしっかり塗り込む
- 縁切りを行う
屋根は見えにくい場所ではありますが、業者任せにせず見積りをしっかり確認し作業工程を写真などで見せてもらうこともおすすめです。
大分県の佐藤塗工はハウスメーカーから工務店の住宅まで対応しており、屋根においても多くの知識と経験があります。施工の際には作業前から作業工程、完成までしっかり記録に残してご説明いたいします。
大分で住宅塗装、屋根塗装をご検討の方は現地調査からご相談御見積全て無料で行っておりますので、佐藤塗工にご相談ください。